Soft66DB

組立解説

7Mバージョン


受信した録音が聞けます。

 いままでリリースしてきたソフトウェアラジオは、実験機から始まって複数のバージョンがありました。公開しないものまで含めると、試作基板は段ボール箱1杯になっています。
 今回のSoft66DBはトロイダルコアを使用したバンドパスフィルタを搭載しており、これで受信機としての体裁が整ったのではないかと考えています。
 感度もいままでのバージョンの中ではもっとも良く仕上がっています。手元にあるTS680Vと聞き比べても遜色なく聞こえてきます。
 とりあえずは、7MHz帯でのリリースです。他のバンドもこれから少しずつ開発していく予定です。

Soft66DBは絶版です。Soft66RFかSoft66Liteをご利用ください。

Soft66DBの組立

 Soft66DBは、Soft66Dにトロイダルコアを使用したバンドパスフィルタを追加したものです。分周器の74HC74を 74AC74に、ミキサーのTC4066を74HC4066に変更してあります。対応できる周波数帯が拡張されただけでなく、ミキサーチップの変更で感度 が改良されています。局発信号をうまく注入できれば、28MHz帯まで使える仕様になっています。

中心周波数は、7.056MHzに変更になりました。

 組立はDIP素子と通常のパーツを使用しているので、難しい箇所はありません。コイルを巻く部分では、バイファラー巻きをしているので、少し注意が必要な点を除けば、ハンダ付け初心者でも容易に組み立てることが出来るはずです。付属の0.32mm UEW線は、ハンダゴテの熱で塗膜が溶けて、ハンダ付けできるはずですが、容量の小さなコテでは溶けないので、あらかじめカミヤスリで磨いておく必要があります。

 

回路図と部品配置

回路図です。クリックすると大きくなります。

部品配置図です。クリックすると大きくなります。74AC74とオペアンプの下にジャンパー線があるので最初に配線して下さい。

キットに含まれるプリント基板です。

完成した様子です。

新しい基板とパーツ配置

バンドパスフィルタの巻き方

 最初にコアにPEW線を巻いて下さい。L2、L3、L1の順番で巻いていくとPEW線を上手に使い切ることが出来るはずです。それぞ れ必要な長さと巻き数は以下の通りです(下記のデータは7M帯用です。3.5M、14M、21Mなどについては、順次巻き数とコンデンサの容量をアップし ていく予定です)。

7Mバンド
L2  14回(T30-6黄)、12回(T30-2赤)
L3  33回(T30-6黄)、30回(T30-2赤)
L1  バイファイラで14回 45cm(T30-6黄)、12回(T30-2赤)
C10,C15= 220pF + 680pF
C11=120pF

3.5M & 7Mバンド
L2  20回(T30-6黄)、19回(T30-2赤)
L3  33回(T30-6黄)、30回(T30-2赤)
L1  バイファイラで20回(T30-6黄)、19回(T30-2赤)
C10,C15= 100pF + 680pF
C11=220pF+100pF

L2を巻いた状態

L3

L1はバイファイラなので、PEW線を折り返してよじっておきます。片方を指に通してくるくる回すと簡単によじることが出来ます。

よじった線を14回巻いて、それぞれ導通を確かめておいて下さい。

巻き終わったコアのPEW線の端を、カミヤスリで磨いておくとハンダ付けしやすいです。

 

付属部品の解説

キットに付属してくるパーツの解説です。予告なしにほかのパーツに変えることがあります。

C14,C4,C5,C3,C2の0.1uFタンタルコンデンサ。足の長い方が+。小さく104と書いてある。

C11、100pFセラミックコンデンサ。150pFが入っている場合もあります。

C15、C16、1000pFセラミックコンデンサ。680pFが入っている場合もあります。

C1のタンタルコンデンサ。足の長い方が+。

C12,C13のタンタルコンデンサ。足の長い方の+はオペアンプ側に向けて下さい。

オペアンプ。JRCのNJM2068DD。

C8,C9の積層セラミックコンデンサ。

74AC74(切りかけの方向に注意。非常に紛らわしいチップです)

74HC4066

T30-6

R5,R6の5.1k。4.7kの場合もあります。

R7,R8の2.2k。3.3kの場合もあります。

78L05

47uFのタンタルコンデンサ。足の長い方が+。

400V1Aの整流用ダイオード

OSC(28.224MHzに変更しました)

イヤホンジャック。内側の足2本はニッパーで切ってください。残りの足をラジオペンチで真っ直ぐにして下さい。

補足0.1uFのセラミックコンデンサ。周波数特性がよいので、タンタルの替わりに入れることがある。

パソコンと接続して聞く

組立終わりましたら、部品の接続に間違いがないかを確認して下さい。ANTにはアンテナをつなぎます。パソコンのサウンドカードに接続しますが、ほとんどのサウンドカードはマイク入力がモノラルになっているので、ステレオ入力のラインインにつなぐようにして下さい。

SDRadioでの受信

SDRラジオのダウンロード

このホームページの中程にclick hereとあるので、クリックしてダウンロードします。ダウンロードしたファイルを実行するとインストールされます。SDRadioを起動したら、実験回路に電源をつないで下さい。左下のRXボタンを押すと受信がスタートします。

Rockyでの受信

Rockyのダウンロード

アマチュア無線を受信する場合は、Rockyが適しているようです。SDRadioに比べて、受信音はかなり堅く聞こえます。でもモールス信号は非常に聞きやすくなっています。

対照的な位置に反転した信号が聞こえる場合は、ラインインのバランスを調整してみて下さい。またラインインのレベルを調整することで全体のノイズレベルも下がります。

ソフトウエアラジオ組立解説

JA7TDO
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最終更新日: 06.3.23