Pages: << 1 ... 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 >>
電荷を持つ粒子が加速度を受けたときに磁場が発生する。永久磁石では、原子の周囲にある電子が角加速度を持つために磁場を生んでおり、その微小な磁場の向きがそろっている状態だ。
ところで、磁気冷凍効果という現象がある。磁性体に磁場の変動を与えると、磁場がなくなったとき、磁性体が周囲の熱を吸収するという現象だ。逆に磁場が強くなると発熱する。熱は原子が振動することだと考えられているが、電磁波の放射により伝わる。磁場を発生させている電子が角加速度を熱から受け取っていると考えると、磁気冷凍効果はうまく説明できる。
永久磁石は、何も仕事をしていないときは、周囲の熱をほかの物質と同じように受け取っては放出している。磁場に変化が起きると、発熱、吸熱が起きる。ネオジウム磁石のモーターは負荷がかかるとコイルだけでなく磁石も熱くなる。周囲の熱が永久磁石のエネルギーと考えられるのだ。
イタリアの生理学者、Antonio Puccini氏は、電荷を持たない電子の存在を主張している(Neutral Electron Instead of Neutrino: a New Beta-Decay Model)。Puccini氏はカミオカンデなどでのニュートリノ観測を例に挙げて、ニュートリノは中性電子であると結論付けている。通常、中性子のベータ崩壊は次のように表現される。
n -> p + e- + v
このニュートリノが中性電子e0とされるのだ。Puccini氏は論文中でクオーク、e=mc2などを駆使して、論証を行っているが、電荷のない電子という発想は注目すべきだろう。
パイ中間子には、π0が存在する。きわめて短い崩壊時間を持ちガンマ線に崩壊する。
ところで、陽子、電子は素粒子だ。最近、陽子の大きさは置かれた状態により変化することが知られてきた。電子の大きさはわからない。素粒子は、通常イメージするような物質ではない。このブログでは陽子をピンポン玉を使って現しているが、表面があるのか、表面に電子がくっつくのか、わからない。回転するのかさえ、不明なのだ。少なくとも、位置と電荷がぼんやりとわかるだけ、といえる。
たとえば、中性電子を観測しようとしたら、どうやったらいいだろう? 電荷がないので、電気的に反応しない。中性子は陽子+電子なので、磁気が使えるが、中性電子はそれもできない。π0はすでに運動量を持っているので、泡箱で捉えることができるが、静止した中性電子は泡箱に入れることも出来ない。
Puccini氏の主張のように中性電子がニュートリノであるとするのは無理がある。ニュートリノは光速で運動しており、静止させることができないからだ。電気的地球科学が主張する、ニュートリノは電界のきわめて短いパルスとするほうが合理的だ。Puccini氏は別の論文で中性電子はダークマターであると主張している。これも電気的宇宙論とは異なる。
だが、中性電子の存在は否定できない。中性電子が空間にぎっしりと詰まっていて、電荷を与えられると電子になったり、陽子になったりするのだろうか? ディラックの海みたいだ。エーテルと考えることも出来る。遠隔作用との兼ね合いが難しそうだ。
一般に素粒子には、反物質の存在から反粒子があるとされる。数学的対称性の根拠にもなっている。しかし、電荷のプラスとマイナス、それに電荷がないゼロの3つの状態と考えたほうがいい。
すぐに結論を出さずに、とりあえず、保留としておこう。でも中性電子には何かありそうだ。
相対性理論の登場前、物理学上重要なマイケルソン・モーレーの実験がある。この実験装置は光を90度ちがう方向に飛ばして、その位相差を見ることだ。1887年に行われた。当時としては非常に精密な装置だった。
現在では、写真のように比較的簡単に製作できる。
見づらいが、干渉縞も現れた。装置を回転させても干渉縞に変化はない。エーテルはないのだろうか?
エーテルを発見するために組み立てたわけではない。これで何をやるか? 乞うご期待。
陽電子(positron)について考えてみたい。陽電子はプラスの電荷を持つ電子だ。自然界ではあまり存在しない。電子と陽電子がぶつかると消滅するからだ。対消滅という。陽電子は人工的に作ることが出来るが、電子とペアで出来るため対生成と呼ばれる。
恒星内部では陽子と陽子が融合するp-p反応(p-p chain reaction)が行われているという。p-p反応では陽子と陽子がぶつかって、重水素原子核ができる。陽電子も発生する。
p + p -> D + e+ + ニュートリノ
しかし、この反応は140億年かかる。最近では140億年も待てないため、陽電子を得るために電子ビームをタングステン結晶に打ち込む方法が使われている。電子ビームをタングステン結晶に打ち込むと制動放射でガンマ線が発生する。結晶内部で発生したガンマ線はタングステン原子核の近傍を通ると対生成で電子と陽電子を発生させる。電子ビームと結晶の角度を調整することで、効率よく陽電子が発生する。対生成はエネルギーと物質を等価と見る相対性理論に見合っている。
ところで、陽電子に似たミュー粒子がある。ミュー粒子は宇宙線が地球大気に突入するときに生成され、105.6MeVという高エネルギーを持つ。平均寿命は2.2×10-6秒と短い。ミュー粒子には、陽電子に崩壊するミュー粒子(+)がある。
ミュー粒子(-)→電子+ミューニュートリノ+反電子ニュートリノ
ミュー粒子(+)→陽電子+反ミューニュートリノ+電子ニュートリノ
ミュー粒子の作り方をJ-PARCセンターの記事から紹介しておく。まず、高エネルギーの陽子ビームを炭素にぶつけ、パイ中間子を作る。パイ中間子を超伝導磁石の中を通すと崩壊してミュー粒子に変わる。ミュー粒子には磁極がある。
パイ中間子は、電気的地球科学では原子核内部で陽子と陽子を結合させている電子だ。磁極があるということは、ミュー粒子は内部に電荷と角加速度を持つということだ。「パイ中間子を超伝導磁石の中を通す」ことでサイクロトロン運動をしているのかもしれない。質量が電子の200倍あるのではなく、サイクロトロン運動をしているために大きく見えるのだ。
ミュー粒子は非常に短時間でミューニュートリノと電子ニュートリノを放出して、電子に戻るということは、ミュー粒子は2重の変異を生じた電子そのものであるといえる。ニュートリノは電界のパルスだから、電子の急激な変化により生み出されると考えられる。
いっぽう、陽電子は静止した状態でためておくことが出来る。半減期はない。電荷だけがプラスの状態の電子だ。陽電子と電子がぶつかるとガンマ線を放出する。電子と陽電子は消えてしまうとされている。
また、反陽子と陽子は対消滅するとガンマ線とパイ中間子になる。同じ反物質による対消滅でも、陽子の場合はパイ中間子が残る。ミュー粒子を発生させる際にもパイ中間子が登場した。パイ中間子はミュー粒子を経て電子(陽電子)になる。
うーむ、もしかすると陽子は電子がなんらかの変化を遂げたものかもしれない。また、対消滅、対生成が間違いない反応であるなら、電界を伝える媒質が存在する。エーテルなのだろうか?
核力について考えてみた。一般には原子核内部で陽子と中性子を結び付けている力を強い力、中性子がベータ崩壊して陽子と電子に分かれるときの力を弱い力と呼んでいる。陽子2個が結合して陽電子を放出するときにも弱い力は働く。いずれもニュートリノが発生する。
なぜ、現行の物理で中性子は陽子と電子が結合したものと書かれていないかは不明だが、電気的地球科学では、はっきりとしている。陽子に電子が結合すると中性子になる。中性子がベータ崩壊するとき、電界のパルスが放出される。この電界のパルスがニュートリノだ。陽子に電子が結合する場合、あるいは分離する場合で、ニュートリノの極性が異なる。
ニュートリノは陽子に電子が結合するとき、あるいは分離するときの電界の衝撃波だ。非常に短いパルスであるため、ほかの物質と相互作用をほとんど行わない。また発生した瞬間、光速で飛び去ってしまう。ニュートリノが発生する反応が弱い力の特徴とされている。
ところで一般的には強い力は、陽子と中性子を結び付けている。中性子と中性子、陽子と陽子は結びつかないのか、という疑問はあるが、原子核をまとめているのは強い力だ。電気的地球科学では、陽子と陽子を電子がつなぎとめている。原子核内部では、中性子と陽子の区別はない状態だと考えられる。
中性子が陽子と電子が結合した状態であるのに比較すると、原子核内部で陽子と陽子に電子が挟まれている状態は、陽子の反発力が電子に働いている。電子は囲まれている陽子から引っ張られているのだ。
強い力で結合している原子核が分裂するとき、ガンマ線が発生する。ガンマ線はニュートリノと同じ電界のパルスであると考えられるが、陽子と陽子が離れる際に生じるのではないか。陽子と電子によるパルスよりも陽子と陽子のパルスは、その大きさの違いからパルスの間隔が広くなっている。ニュートリノより波長が長くなるため、ガンマ線が放出されるというわけだ。
追記:現在では陽子がニュートリノから電荷を受け取り、大きさが変化するとき、ガンマ線を放射すると考えている。陽子振動は、原子核全体から軌道上の電子に対して放射され、定在波の谷間を作る。量子跳躍の原因となっている。