科学では法則を見つけるために自然現象を観測します。複雑な自然現象の中に、法則性、共通の性質を見出すのです。しかし、単純に見える現象が複数の現象が組み合わさっているとしたら、法則を見出すことは出来るでしょうか? 電気的地球科学では、万有引力を否定しました。万有引力は質量が重力を生むという単純な回答でした。重力はどこでも同じ力に見えたからです。電気的地球科学は、宇宙空間と地球上の引力は違うメカニズムであると指摘しました。地球上の重力は、シューマン共振による電磁質量と、大気の電離による電気引力が組み合わされた複雑な力であると予想しています。
光、電磁波の伝播も一見すると単純な現象に見えます。光の粒子性、波動性、真空中を伝わる性質には、なんらかの共通した法則があるようです。空間を電界と磁界が交互に進行するというイメージは、マクスウェルの電磁方程式から予想されています。4つの単純な方程式から導き出されています。最近ではエーテルを復活させる動きもあるようです。
しかし、このブログでは、具体的な考察から、電磁波の伝播は、荷電粒子による電界のリレーと遠隔作用の複合現象であると推測しました。磁界は副次的な産物で、伝播には関わっていません。異なった媒質の境界では、電界から磁界が生じて、磁界が荷電粒子を動かすことで、再び電界を発生させることはあります。非常に巧妙な仕組みです。光の粒子性は、電界をリレーする荷電粒子の性質が現れたものです。
遠隔作用を認めざるを得ないのは、荷電粒子の間には隙間があるからです。地表の大気では、空気分子の隙間は平均自由行程の68nmです。原子の大きさの約1000倍です。宇宙空間では0.1m~10^3mになります。電界のパルスは、荷電粒子の間を遠隔作用で伝わり、荷電粒子を振動させます。荷電粒子の振動は、電界を再発生することで次の荷電粒子に伝わるのです。
電界の再発生には方向性があると考えられます。電界が来た方向に再発生すると電波や光は指向性を失うことになるからです。荷電粒子には、電界が来た方向とは反対側に電界を再発生させる性質があります。
荷電粒子と荷電粒子の間は、遠隔作用によりほぼ一瞬で電界のパルスが伝わります。荷電粒子による電界の再発生には、少し時間がかかります。したがって、大気のように濃密な荷電粒子の中では、電磁波の伝播は遅くなることが予想されます。これは銀河レベルの宇宙空間では、恒星の光の波長が伸びる赤方偏移を生み出します。星間物質の密な空間から疎な銀河間に出ると、星間物質の間隔が広がるため光の波長が伸びるのです。粒子のまばらな宇宙では、光の速度は大気中よりも速いことが予想できます。もしかすると、銀河間に宇宙船で進んでいくと、次第に視界がモザイク状になるかもしれません。粒子が少ないため、解像度が減少するからです。
電磁波の正体が電界のパルスであるとすると、光電効果、コンプトン散乱、ニュートリノがうまく説明できます。ニュートリノは、陽子と電子が結合、離散したときに生じる電界のパルスで、もっとも短いパルスです。また、熱についても電界のパルスで説明できます。
とくにニュートリノについては、電磁波の伝播が原子の成り立ちと関連していることが示されました。電気的地球科学では、惑星の運動を電磁気力で説明しました。宇宙レベルから原子まで、一貫した理論が貫いていることを示すことができたのです。すべては関連しています。複雑ですが、無駄な現象は一つもなく、お互いに関係があるのです。すべての自然現象には関係があるという全体性が非常に重要な意味を持つと思います。