土星の衛星タイタンは、半径が2575km、重力は0.14Gしかない。月より直径が1600kmしか大きくないのに、地表の気圧は1.5気圧ある。地球の1.5倍だ。
なぜ、重力が弱いのに気圧は高いのか? 空気の柱が重力で積み重なって気圧を作っているという説明は、破綻している。やはり、気圧は地表と電離層の電位差が作っているのだ。
探査衛星ホイヘンスの調査では、地表から40km~140kmの間に濃い電子が観測された。電離層だ。地球では80km付近から電離層が始まる。地球の高さの半分の距離にタイタンの電離層はある。
タイタンは土星からの影響を受けるが、電離層の電圧は太陽風の電圧に依存する。おそらく地球と同じ30~50万ボルトだ。地表には、内部から放出された電子がたまっている。窒素97%の大気は、地球と同じでミュオン核融合で、生まれたものだろう。宇宙線の影響で大気は電離している。大気電位があるのだ。
タイタンの地表にはメタンの海があるという。地球ではメタンはカンラン石と反応して二酸化炭素と水を作るが、メタンが直接地表に出ているということは、別の反応があるのかもしれない。メタンCH4が直接ミュオン核融合で窒素に核変換されたのかもしれない。タイタンがそれほど膨張していない原因と関係があるのかもしれない。
地球膨張のメカニズムが土星の衛星に発見される可能性もある。
追記:タイタンは土星の衛星だった。20190425修正