地球膨張はマントルのカンラン石が相転移して、体積が膨張するためだ。相転移に伴い二酸化炭素と水が生じる。
2SiO4 + CH4 -> 2SiO2 + CO2 + 2H2O
地球膨張は氷河期に急激に起こる可能性も指摘した。地球が膨張するため、海の面積が拡大する。海水が足りなくなるので、海水面は低下する。
Sea-level curve for the past 140,000 years, from Bard, et al., 1990.
氷河期に当たる7万年前から1万2千年前の間、海水面は低下していた。1万2千年ほど前から海水面の上昇が始まる。カンラン石の体積が膨張するために起こる海底の拡大と水の発生には時間差があるようだ。
日本では約8千年前に海面の急激な上昇、縄文海進があったがこのグラフでは誤差の中に埋まっている。14万年前から12万年まえにも海水面は急激に上昇している。リス氷期が終わった時期に相当している。
現在は次の氷期に向かう間氷期と考えられている。間氷期でも海水面は変動しているので、いずれ現在の海面も低下する可能性がある。カンラン石の膨張で発生した水の供給が減少するためだ。
問題は次の氷期がいつ始まるかだ。リス氷期とビュルム氷期の間には6万年の間氷期がある。これに従えば、あと4万5千年ほど間氷期は続く。しかしそれは、地球内部にまだ膨張していないカンラン石が残っているとしての仮定だ。もし、カンラン石が残っていない場合どうなるのだろう?カンラン石は水と二酸化炭素だけでなく電子も供給している。地下の電子は、自転、磁場、重力を生み出している。また、地球内部の空洞を電気的反発力で維持するという役目もある。カンラン石の枯渇は空洞の崩壊を意味する。つまり地球の寿命が尽きるのだ。
原子核がガンマ線を吸収、放出するシザース・モードが知られている。原子番号73のタンタルTaの原子核にガンマ線を照射すると原子核の振動が起きる。
https://www.qst.go.jp/site/press/1211.htmlより
プルトニウム、ウランなどの原子でも原子核が振動する。原子核が励起状態から安定化することは、ガンマ崩壊で起きている。原子核は陽子が電子により結合された状態だ。陽子にガンマ線が当たると電荷が増える。クーロン力が強くなる。原子核は陽子が複雑な形状を保っていることが予想される。突出した部分や陽子と陽子が近づいている部分も多い。陽子の電荷が一定なら原子核の構造も変わらない。陽子の電荷が増えると、陽子同士の反発が強くなり、原子核の構造が変わる。
シザース・モードにはより細かな励起状態の変化が観測されている。現状ではタンタルよりも重い元素でよく見られる現象とされるが、原子数の少ない元素でも原子核の励起、安定化―陽子振動はあると予想できる。
この図は9Beの原子核を予想したものだが、端っこにある陽子は、電子2個でぶら下がっているだけなので、不安定な状態だ。陽子の電荷が変化すれば、陽子を結合している電子のクーロン力に引かれて、構造が変化する可能性がある。端にある陽子がほかの陽子と新しい結合をすれば、陽子→中性子へと見かけが変化する。あるいは逆もあるだろう。陽子が受け取る電荷の変化が核変換を引き起こす。
もう少し飛躍して考えれば、原子核の励起は、軌道電子の状態を変える。通常は、軌道電子のマイナス同士が反発するため、原子核と原子核の距離は一定以上には近づかない。ガンマ線で陽子振動=原子核振動を変えれば、原子間距離を近づけることが可能ではないか?
LENR - Low Energy Nuclear Reactions、常温核融合技術になんらかの影響を与える可能性もある。というか、これ、常温核融合の原理じゃないか?