地球の自転速度が低下しており、地震が増えると予測する科学者がいるらしい。しかし、このブログを読んでいる人は、地震が増えるのは自転速度の低下ではなく、増加のためであることを理解しているはずだ。自転速度と地震とのメカニズムを明らかにしている電気的地球科学は、きわめて明快に前述の予測を否定できる。
しかし、一般には北半球で9月に地震、台風が増えることは統計的に知られている。IRISのSeismic Monitorを見ていると、北半球が冬になる11月から3月は地震も減る傾向にある。これは、北半球が地軸の傾きで太陽に対して近くなるためだと考えられる。また、IERSの観測では、1年のうちもっとも自転速度が速くなるのが7月から8月ごろだ。
地震は自転速度を調整する役割があるので、自転速度が速くなる時期に地震も増える。
しかし、自転速度とは関係のない地震もある。深さが100km以上の深発地震は、マグマの存在する10kmから50kmよりはるかに深い場所を震源としている。深発地震の原因は、カンラン石の相転移で放出される電子が大量に発生するためだと考えられる。
USGSのサイトから、深度が100km以上、M4.5以上の地震を検索してみた。2017年12月、翌1月の2ヶ月間に起きた回数は207回、7,8月では169回だが、その地震の強度は明らかに7.8月のほうが大きい。
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マグニチュードは1つ増えると威力は10倍違う。7,8月の深発地震は、大量の電子が放出された結果といえる。ではなぜ、7,8月にカンラン石の相転移が増えるのだろうか?
カンラン石は地球内部に大量に含まれるメタンと反応して相転移すると予測している。化学反応だ。電気的地球科学では、核分裂、核反応は太陽との距離に関係していると考えている。太陽ニュートリノの影響だ。太陽ニュートリノはカンラン石の相転移にも影響しているのではないだろうか?
地球の公転軌道は楕円だ。遠日点と近日点の差は500万キロある。7月は最も太陽から遠い時期だ。太陽ニュートリノの密度が低下する。太陽から地球が遠ざかるとニュートリノにより与えられている陽子の電荷が減少する。陽子振動が弱くなるため、原子を維持する力が弱まる。原子同士の結合も弱くなるのではないか? するとカンラン石の相転移が増え、放出される電子も増える。深い深度で放出された電子は、遠心力で徐々に地表に向かう。やがてマグマの電流に加わるか、誘電体の花崗岩、玄武岩に充填されることになる。深発地震は将来の地表近くでの地震を準備していることになる。