もし、光が空間を通り過ぎる電磁波なら、空気を構成する酸素分子、窒素分子は邪魔者でしかない。電磁波は、分子の隙間を通り抜けて飛んでいくことになる。すると空気の圧力が高くなると分子の密度が増えるので、空気は不透明になるのかといえば、そうはならない。空気を圧縮すると窒素、酸素が液体になる。酸素を液体にするのは大変だが、窒素は比較的液体になりやすい。液体窒素は透明だ。
もっと手軽にわかるのは水だろう。ガラス容器に入れた水は透明だ。水はH2Oがくっついた状態で存在する。光は酸素原子、水素原子の隙間を潜り抜けてくると考えられる。
ところで、空気には陽炎という現象がある。温度差、つまり密度の違う空気を通るとき、光が屈折するので、背後の景色がゆれて見える現象だ。ガスコンロの火の上でも陽炎を見ることが出来る。同じようにガラスのコップに入れた水に、お湯を注ぐと陽炎と同じ効果が現れる。これは密度差によるものだろうか?
もし、光が電磁波で原子の隙間を通って伝わっているのなら、密度の違う気体が混ざっていても、光の直進性には変化がないはずだ。光は空間を伝わるので、原子核や電子には影響されないからだ。密度の違う気体で光が屈折するのは、光が電界のパルスで、原子核(陽子)、電子そのものが、電界のパルスを再発生させることで伝播しているからではないか?
たとえば、気体の密度が違うと、ある一定時間に200個の陽子を媒体にしていた電界が、100個の陽子を媒体にするようになる。少しだけ電界の伝わる速度が速くなる。また温度が違うため、陽子による電界の再発生で、方向がずれる。陽子の速度が違うためだ。陽炎のような光のずれは、電界の再発生で説明できる。
空気が透明であるわけは、空気の陽子、電子が光の電界を再発生させているためだった。抽象的な概念である空間を持ち出すことなく、光の伝播は説明できる。
固体には不透明な物質が多いが、これは原子核に入った電界のパルスがランダムな向きに再発生されるためだろう。結晶のように原子核の方向が揃っていると光を通すことになる。