台風の挙動を考えていくうちに、不思議なことに気がついた。台風、ハリケーン、サイクロンは赤道上では発生しないのだ。
http://contest.japias.jp/tqj2008/100101/hassei.htmlより
台風だけでない、雷の発生も赤道上の海上では少ない。
台風と雷に共通したものとは何か? 電気的地球科学では、貿易風は、プラスの電荷による静電モーターであると指摘した。
しかし、貿易風を良く見るとやはり赤道上では吹いていない。赤道上には何か特別なものがあるのだろうか? 地震の分布には、このような特徴がない。赤道上にも震源がある。
そこで気がつくのは地球磁場だ。地球内部から電子が上昇してくる。地下10km付近までは遠心力で上がってくるが、そこから先は重力があるのでなかなか上昇しない。電離層と太陽のプラスに引かれゆっくりと上昇することが予想されるが、もうひとつは誘電体バリア放電だ。
高周波成分を持つ電流では、電極の間にガラスなどの絶縁体をはさんでも、放電が起きる。誘電体バリア放電という。地表を覆う岩石、海水は誘電体だ。地球内部で発生する電子は均一の電圧を持っているわけではない。ばらばらの電圧を持つ。つまり高周波成分がある。
地表に近づくと電離層との間にある電位差で誘電体バリア放電が起きる。暗放電の場合は弱い大気電流として流れるが、火花放電が起きると雷になる。コロナ放電、グロー放電にも対応する自然現象があるはずだ。放電は地球磁場に引かれるので、赤道付近ではS,N両極から引かれ、誘電体バリア放電が減少する。
地球磁場と誘電体バリア放電の関係はむちゃくちゃ複雑なようだ。電離層の電場、自転の回転とも絡んでくるので、一筋縄ではいかない。プラズマと電場、磁場ではExBドリフトという現象が現れる。どうやらExBドリフトにより、赤道から両極に向けて電子(この場合は大気プラズマ)が移動すると見られる。