電子と電子を衝突させようとするとできない。電子ビームを交差させても素通りする。このことをパウリの排他律で説明する場合があるようだが、陽子同士は衝突するので、間違っているだろう。電子―電子が衝突しないのにはほかに原因がありそうだ。
ところで、光も衝突しない。強力なレーザービームを交差させても衝突は起きないらしい。らしいというのは、ガンマ線同士だと衝突するからだ。ガンマ線を照射すると電子と陽電子ができる。出来た電子と陽電子から発生した強力なガンマ線はぶつかるという。(下の図のC)
光子 + 光子 → カイc2中間子 → 光子 + J/プサイ中間子
https://www2.kek.jp/ja/newskek/2003/mayjun/photon.html より
しかし、この反応は仮想粒子を考えることによって成立する反応だ。仮想粒子とは反応の過程で、存在することを仮定するとうまく説明できるという粒子で、直接観測することができない。上の反応でも光子(ガンマ線)は仮想粒子なのだ。
光と光の衝突には、別の矛盾もある。光は電場と磁場の波であるともいう。するときわめて接近させた光の電場同士は影響するはずだ。磁場も磁気リコネクションがあるので、相互作用するはずだ。しかし、光は波として考えても互いに作用しない。
電気的地球科学では、電気力線は中和しないと主張している。この主張の通りのことが光、電磁波で起きているのだ。
ガンマ線による電子・陽電子の対生成はもう少し考えてみる余地がある。