どうも学校の教科書にもブラックホールが載るようになったらしい。教育の恐ろしいところは間違った知識でも一度教科書に載ってしまうと、その後何十年も正しいと思わされてしまう点だ。ほとんどの人は自分で考えることをせず、ひたすら暗記に人生を費やすので、教科書の罪悪は無意識に拡大していく。
当初、ブラックホールではないかと考えられた天体は、はくちょう座X-1という強力なX線を放射する星だった。電波天文学が発達してきた1970年代に見つかった。電波を放射する天体には中性子星がある。中性子星はパルサーと呼ばれる周期的にマイクロ波を放射している星だ。ブラックホールも中性子星も共通しているのは強大な重力が原因とされているところだ。しかし、X線、マイクロ波は真空中の放電現象として説明できる。じっさい、私たちの太陽はX線、マイクロ波を盛大に放射していることが知られている。電気的宇宙論では太陽は星間物質の流入によって起きている放電現象だからだ。太陽の表面は6000度程度しかないが、その上空のコロナ層は200万度ある。このことは太陽が内部の核融合で熱を放射しているとすると、およそ正反対のことが起きていて、核融合を否定しないとコロナ層の高温は説明できない。太陽表面は宇宙空間に対してプラスの電極であり、宇宙空間のマイナスに対して放電しているのがコロナ層だからだ。
マイクロ波を発生させるマグネトロンという真空管がある。仕組みは真空にした容器内部で放電を起こして、発生した電子線を磁石で曲げている。電子線は磁石の磁場で急激に方向を変えられて、制動放射でマイクロ波を発生させる。中性子星と呼ばれている星も同じ現象を起こしている。おそらく中性子星は恒星が2つ連なる連星で、互いに放電していると考えられる。連星は銀河では珍しくない。2つの恒星が放電をしていて、放電→充電→放電と繰り返されるので、その間隔は一定になるという仕組みだ。また、中性子は原子核の外では約15分でベータ崩壊する。強い重力で抑え込まれていると強弁する人もいるが、ベータ崩壊をもたらす弱い力は重力の10^35倍も強い。
ブラックホールは不規則で強力なX線源を説明するために仮定された。しかし、これも中性子星と同じように真空放電で説明できる。X線の発生も真空管で説明できるのだ。レントゲン管は強い電子線を金属板に衝突させ、制動放射で発生する電磁波―X線を取り出している。連星同士の強力な放電がX線の原因だろう。銀河の中心部では、星間物質が高密度に存在する。恒星に流れ込む電流も強力であるはずだ。
電気的地球科学では宇宙空間の重力は存在せず、重力に見えるのは電気引力・斥力であるとしている。重力では惑星の公転は説明できない。銀河の回転も説明できないため、ダークマターを持ち出している。宇宙が膨張していると主張しているため、重力に加え、斥力があるはずだとダークエネルギーを仮定した。もう何でもありの状態が現在のビッグバン宇宙論になっている。
なぜ、現状の天文学が重力だけで天体現象を説明するかといえば、1950年代にアメリカで起きた科学論争に原因がある。『衝突する宇宙』(イマヌエル・ヴェリコフスキー)は1950年に出版されると大ベストセラーになった。ヴェリコフスキーの主張の一つに宇宙は電磁気現象であることがあった。しかし、これはアメリカの科学界が一斉に否定することになった。金星が地球に放電したという歴史的事実を否定するために、科学は宇宙から電磁気現象を削除してしまったのだ。この論争から科学は重力だけで宇宙を説明するようになった。さらに現在では教科書という大きなハードルが加わってしまった。
ブラックホールの間違いを指摘することはビッグバン宇宙論を放逐するきっかけになるはずだが、いったん教育されてしまった人々を折伏することは難しい。