去年あたりから太陽活動が活発になって来た。一般に太陽風は太陽全体から噴き出していると考えられているが、じつは濃度の差がある。
平均的な太陽活動では赤道付近から太陽風の吹き出しが見える。太陽風には速度が速い、高速太陽風と速度の低い低速太陽風がある。高速太陽風は太陽の高緯度から主に噴出しているが、低速太陽風は赤道から低緯度に吹き出しが集中している。地球にやってくる太陽風の成分は9割がプロトンで残りの1割にアルファ粒子、電子、酸素、炭素、鉄などが含まれる。とくに電子密度に関しては低速太陽風の密度が高い。
高速太陽風は粒子の密度が低い。電子密度も低い。
低速太陽風は粒子密度が高く、電子密度は顕著に高い。
黒点の分布をみると赤道から低緯度に集中していることがわかる。つまり、表面の水素プラズマが抜けた穴から電子が大量に噴出している。太陽表面から離れた場所には太陽コロナ層があるが、コロナ層にはマイナスの電荷があるので、表面から噴き出したプラスのプロトンを加速する。
ちょうど真空管のスクリーングリッドの仕組みと同じだ。ところが太陽風の電子はマイナスなので、加速されない。そのため、低緯度から噴き出した電子を多く含む太陽風はあまり加速されずに宇宙に噴き出しているという仕組みだ。
地球でも太陽と同じように電子が噴出している場所がある。台風の発生個所をプロットすると赤道を挟んで南北の低緯度に集中していることがわかる。台風の原因は電子の湧出だからだ。
台風の発生が少ないアルゼンチン沖はエルニーニョが発生する箇所で、海底火山が噴火している。台風の代わりに火山噴火が起きている。