電気的地球科学ではその基本となる原子構造をSEAM(static electron atom model)のように原子核は複数の陽子が中間子(電子)により結合されていると予想している。しかし、標準理論ではどのようなアプローチをとっているのか?一度考えてみても損はない。
原子核の構造は量子力学が登場した1930年代から言及されていた。最初に原子核の模型が登場したのは液滴模型だ。原子核は陽子と中性子が強い力で結合しており、液体のように変形すると考えられた。たとえば、ウランの核分裂は液状の原子核に中性子が当たると中央にくびれが入り二つに分離する。分離した核断片は互いの電気的反発力で飛び去って行く。液滴模型は核分裂を説明するのに都合がよかった。
https://ne.phys.kyushu-u.ac.jp/seminar/MicroWorld3/3Part2/3P27/summary_3P2.htm
原子核にも原子のような規則正しい構造を求めたのが殻模型だ。殻模型では原子核内部は陽子と中性子が整然と並んでいる。殻模型は原子核の構造を計算することで、実験結果と比較できる。結果がわかりやすい予想と言える。殻模型をさらに微細に突き詰めたのがアルファクラスターだ。もっとも単純な水素原子核から重水素原子核、トリチウム、ヘリウムといった原子核が融合して出来ていく過程を説明することが出来る。SEAMはアルファクラスターを一歩進めた模型ということもできる。
標準モデルでは原子核内部にマイナスの電荷が存在することを認めていない。しかも、液滴模型、殻模型、アルファクラスターのいずれも原子核内部では陽子と中性子が区別がつかないことを述べている。また、原子核のハサミ振動といった変形について、具体的な仕組みを提案できないでいる。陽子同士が励起した電子で結合され、電子の一部は陽子に食い込んでいるとするSEAMは、原子核の具体的構造を予想できるうえ、陽子に食い込んだ電子の電荷が外に出ないことで、質量欠損も説明できる。
原子核が変形することも、1個あるいは2個の中間子で結合されている個所が動くことで理解できる。
殻模型、アルファクラスターからSEAMへ至るには、中性子の複合構造、原子核内部の電子の存在などハードルが高いが、理論としては優位性があると思われる。
バカボンのパパによれば、海がしょっぱいのはなめてみたからなのだが、天才じゃない人は海には周囲の陸地から岩石に含まれる塩分が流れ込んできて、それが長い時間かけて濃縮されたからと説明する。バカボンのパパのほうが説得力がある。海水の成分は以下の通りだ。
表-1 海水中に溶解する代表的10元素
成分元素
平均濃度
(mg/kg)
塩素(Cl) 18,980
ナトリウム(Na) 10,556
マグネシウム(Mg) 1,272
硫黄(S) 884
カルシウム(Ca) 400
カリウム(K) 380
臭素(Br) 64.6
炭素(C) 28.0
ストロンチウム(Sr) 13.3
ホウ素(B) 4.6
海水の話より
塩素とナトリウムの分量を見ると、Na->10556mg、Cl->18980mgとなっている。それぞれの原子量は23と35.45なので、Na->10556mgならCl->16270mgとなるはずだ。しかしCl->18989mgとなっている。つまり塩素が多い。NaClが溶けて海水をしょっぱくしているなら、海水中のNaとClは原子量に見合った割合になっているはずだ。
ところで電気的地球科学では海水中のCO2がミュオン触媒核融合で窒素と酸素の変換されると予想した。同じミュオン触媒核融合で考えてみると、
C(12) + O(16) + O(16) -> Na2(22)
C(12) + C(12) + C(12) -> Cl(36)
C(12) + C(12) -> Mg(24)
O(16) + O(16) -> S(32)
C(12) + C(12) + O(16) -> Ar(40)
ほかにもH2Oが絡んだ場合が考えられるが、海水中の成分と大気の成分の起源がミュオン触媒核融合で説明できる。