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物質は原子からできている。原子は原子核とその周囲を回る電子が構成する。原子核のプラスの電荷と電子のマイナスの電荷が釣り合っていると考えられている。
たとえばヘリウムは原子番号が2で、原子核は陽子2個、中性子が2個でできている。原子核の電荷が+2なので、電子が2個回っている。でも良く考えると、単純に電荷が引き合っているのなら、電子は原子核に落ちるんじゃないだろうか?
電子が原子核に落ちるんじゃないかという疑問はよくあるFAQで、その答えもちゃんと用意されている。電子は高速で原子核の周りを回っているから、遠心力で落ちない。また電子の回る軌道には、制限がある。電子の持つエネルギーによってとびとびの軌道を取る。この2つが古典的FAQの回答だ。
最近では、電子は雲のような状態で原子核を回っている、なんていう雲をつかむような説明もある。しかしいずれもおかしい。最初にあげた原子核のモデルが間違っているんじゃないだろうか?
そこで次のようなモデルを考えてみた。オレンジ色が陽子だ。
あれっ? 陽子が4つしかないように見える。この4個の陽子の接点に電子が置かれているのだ。つまり中性子は以下のようになっている。ぽつんとあるのが電子だ。この電子を介して、陽子がもうひとつくっつく。
もう一度2番目に挙げたヘリウム原子核を見て欲しい。陽子の接点には電子が1こずつ置かれている。マイナスの電荷で陽子同士をくっつけている。4個の陽子の接点は6箇所なので電子は6個ある。すると原子核の電荷はマイナス2になると思われるがちがう。接点に置かれた電子の電気力線は陽子のプラスと結びつくので、1個の電子は1/3*の電気力線しか外に出せない状態になる。
電子の電荷=-1 x 6 x 1/3 = -2
陽子が4個なので原子核の見かけの電荷は4-2=+2となる。すると従来の原子模型のように電子が回るモデルになると思われるがちがう。
地球の公転を説明したとき、太陽のプラスに対して、地球の持つプラスとマイナスが働き、軌道が安定すると書いた。それと同じことが電子と原子核で起きる。原子核の見かけの電荷は+2だが、実際に働く力は、陽子の4個と外側に出てくる電子の電気力線-2が作用する。
原子核を回る電子は、プラス4に引かれつつ、マイナス2に反発するのだ。2個の電子は互いに反発するので、対極を回ると予想できる。陽子のプラスの電気力線とマイナスの電気力線が具体的にどう分布しているのか、もう少し考える必要があるが、このモデルなら、無理な条件を付け加える必要はない。きわめて直感的なモデルだ。
すでにわかっていると思うが核力は電子が直接陽子をくっつける力にほかならない。
*この1/3は直感で出した値