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途中からこのブログを読んでいる人のために、少しまとめると、いまやっているのは、空間を排除した、粒子と遠隔作用による電磁波の伝播だ。空間はアインシュタインが証明せずに導入した数学概念で、実在ではない。そこで、空気なら空気分子、宇宙では星間物質が電磁波を伝えていると考え、そのメカニズムを考察している。
遠隔作用では、電界がパルスとして伝わっているらしいことがわかってきた。遠隔作用の速度を求めようとしたが、伝播のメカニズムはかなり複雑で、速度の前に電界のパルスによる現象を考察している。前回は光電効果とコンプトン散乱を考えた。今回考えるのは、熱だ。
従来の物理学では熱は分子、原子が振動している現象だと説明されている。しかしなぜ振動が続くのか、なぜ熱が伝わるのかは定かではない。電界のパルスと粒子の動きを考えてみる。
ところで、質量とは電荷に力を加えたときに生じる磁場による抵抗であると説明した。電磁質量は物質全体で働き、質量を生み、重力のメカニズムの一部になっている。電界のパルスが電子に近づくと、その動きが影響され、電子は振動する。電子は電界の変化に対して、磁場を生じるので、質量があるように振舞う。電界の変化で振動した電子は自分の電荷で再び電界のパルスを放出する。
気体では、この電界のパルスの再放出が気体分子同士で無数に起こっている。気体分子は周囲からパルスを受けては放出を繰り返すわけだ。このパルスの再放出は、電子、原子核レベルで起きている。
注意したいのは、このパルスによる分子の振動は、気体としての運動とは異なることだ。気体中の分子は1気圧なら音速より速い速度で飛び回っている。パルスの受け渡しによる振動は、純粋に電界による影響なので、電磁波の放射として現れる。黒体放射だ。
気体を断熱圧縮すると気体分子の衝突回数が増えるために分子の振動も増える。温度が上がることになる。パルスによる振動は、すぐに止まるので、常時周囲からパルスを受けていないとあっという間に振動が止まってしまい、分子の衝突による振動しか与えられなくなる。この辺は従来の熱力学と矛盾しない。
気体分子の運動と電界のパルスによる振動の関係が明確になった。またこの考察を固体、液体に応用することは難しくないだろう。