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原子核がガンマ線を吸収、放出するシザース・モードが知られている。原子番号73のタンタルTaの原子核にガンマ線を照射すると原子核の振動が起きる。
https://www.qst.go.jp/site/press/1211.htmlより
プルトニウム、ウランなどの原子でも原子核が振動する。原子核が励起状態から安定化することは、ガンマ崩壊で起きている。原子核は陽子が電子により結合された状態だ。陽子にガンマ線が当たると電荷が増える。クーロン力が強くなる。原子核は陽子が複雑な形状を保っていることが予想される。突出した部分や陽子と陽子が近づいている部分も多い。陽子の電荷が一定なら原子核の構造も変わらない。陽子の電荷が増えると、陽子同士の反発が強くなり、原子核の構造が変わる。
シザース・モードにはより細かな励起状態の変化が観測されている。現状ではタンタルよりも重い元素でよく見られる現象とされるが、原子数の少ない元素でも原子核の励起、安定化―陽子振動はあると予想できる。
この図は9Beの原子核を予想したものだが、端っこにある陽子は、電子2個でぶら下がっているだけなので、不安定な状態だ。陽子の電荷が変化すれば、陽子を結合している電子のクーロン力に引かれて、構造が変化する可能性がある。端にある陽子がほかの陽子と新しい結合をすれば、陽子→中性子へと見かけが変化する。あるいは逆もあるだろう。陽子が受け取る電荷の変化が核変換を引き起こす。
もう少し飛躍して考えれば、原子核の励起は、軌道電子の状態を変える。通常は、軌道電子のマイナス同士が反発するため、原子核と原子核の距離は一定以上には近づかない。ガンマ線で陽子振動=原子核振動を変えれば、原子間距離を近づけることが可能ではないか?
LENR - Low Energy Nuclear Reactions、常温核融合技術になんらかの影響を与える可能性もある。というか、これ、常温核融合の原理じゃないか?