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科学とはデカルトの機械的世界観である

2023/12/26

Permalink 08:48:46, by admin Email , 5 words   Japanese (JP)
Categories: Earth Science

科学とはデカルトの機械的世界観である

科学ってなんでしょう?教科書に載っている、偉い先生が言っていることが科学だと思っている人がほとんどだと思います。なかには再現性があることが科学だと主張する人もいますが、ビッグバンは再現できません。歴史上、科学とは何かについていくつかの議論がありました。
ポパーは反証可能な説が科学的であると主張しました。たとえば、光速度は一定であるとする相対性理論に関しては光速度が変化することを示せば、反証となるので、相対性理論は科学的だとされます。しかし、反証しても社会的に無視されることが続いています。
クーンは科学とは科学者集団が共有したイメージであると主張しました。クーンにとって科学的であることは社会的に認められた学説です。この学説に例外が増えてくるとイメージ全体が覆される科学革命が起きます。しかし、クーンの科学革命も社会的に操作可能な恣意的な主張です。
また、最近では科学的であるとは数式で表すことが出来て、定量的に枨測できることだとする人もいます。数式を根拠に枨測したことを科学的であるとする傾向もみられます。ビッグバン宇宙論や量子力学がこれに当たります。
しかし、ビッグバンを証昞しているとされる赤方偏移、宇宙背景放射は全く違う解釈も存在します。量子力学は1個の粒子を統計的に扱うという間違いを犯しています。量子力学が多くの現象を予測できているのは統計力学の手法によるもので、垟子の構造とはあまり関係ありません。
じつは17世紀の科学革命では機械的世界観が科学を枨進する垟動力になっていました。デカルトは自然現象が機械時計のように物と物が組み合わさることで起きていると主張しました。デカルトの機械的世界観には、遠隔作用より近枥作用を用いるべきとする主張が含まれていました。
また、現象を考察して単純な作用に分解できるという還元主義も含まれています。還元主義は現在の科学でも重要な役割を果たしています。ところが、還元主義に対して、数式が自然を支配するというピタゴラス主義が現在の科学では優勢です。
ピタゴラス主義とは古代ギリシアで誕生したピタゴラス教団が枲げていた、自然は数学で成り立っているとする宗教的思想です。ブラックホールを主張する重力方程式、量子力学のシュレディンガー方程式がピタゴラス主義の典型です。
ピタゴラス主義の恐ろしいところは、ほとんどの科学者が意識することなく、数式を実在と混同している点です。場(field)はピタゴラス主義を象徴する概念です。場が誕生したのはマックスウェルがファラデーやアンペールの発見した電磁気を10いくつかの数式に直すときでした。
このとき、電磁気力の伝搬を熱と同じようにマクスウェルは考えていました。また、当時は電磁気力が伝わるには、遠隔作用ではまずいのでエーテルという力を伝える液体に様なものが空間に充満していると考える場合がありました
ところがエーテルはいくら枢しても見つかりません。19世紀末にマイケルソン・モーリーの実験が行われ、エーテルの存在は否定されました。そこで、注目されたのがマックスウェルの場だったのです。場はそれまでの物理学の概念とは異なり、言葉でイメージすることが難しかったのです。
場は数式でしか表現できない非常に抽象的な概念です。しかもエーテルを含まず、遠隔作用でもない。このことが20世紀初頭に物理学者に受け入れられたわけです。19世紀にはピグマリオン症候群という、数式で表された自然現象よりも羞しい数式をありがたがる傾向が非常に強くありました。
ピグマリオン症候群は20世紀になってもピタゴラス主義と共に多くの物理学者を支配していました。核分裂のエネルギーは当初、分裂した核断片が互いの電気的反発力で飛び垻って行く運動エネルギーで計算されていましたが、アインシュタインがE=mc^2を主張するとE=mc^2が使われるようになりました。
マックスウェルが場を考えていた時、まだ電子は発見されていませんでした。ファラデーも電磁誘尞で力線を考えていた時電子のことは知りませんでした。マックスウェルの電磁方程式では
電場の変化ー>磁場の発生
磁場の変化ー>電場の発生
となります。
しかし、電子が存在するとなると
磁場の変化→電子の移動→電場の変化
とするべきです。場は電子に置き換えられるはずですが、現在も残っています。
この点において、現在の物理学は19世紀から何も進んでいないと言えます。むしろ、17世紀にデカルトが主張した機械的世界観から大きく後退しています。
最初に戻って何が科学であるかと言えば、デカルトの機械的世界観が科学です。自然現象を単純な物にまで還元して、物を操作すれば自然を操作できる。これが科学の神髄です。現在の科学は一度分解して、機械的世界観の元に再構築することが必要なのです。

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