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SF乱学講座に行って来た。東京は無茶苦茶暑い。講座の中で2018年(12月22日)インドネシアで地震を伴わない津波が生じたと説明したら、ブルーバックスに山体崩壊が原因と書いてあると言われた。しかし、このときのアナククラカタウ火山の噴火は海底噴火だった。
動画の冒頭に出てくる噴火は津波の前に別の噴火口から噴火している様子。津波が起きた噴火は22秒から出てくる。この動画のように海中から激しく溶岩が噴き出ている。公式な津波の原因は海底地すべりとされているが、すべった場所は確認されていない。衛星写真で崩れたとされる場所があるが、ほんのわずかだ。この画像では噴火後に崩れたとされる部分が見当たらない。右が噴火前。
その後、海底噴火は拡大して5日後には島の大部分が水没した。噴火は1か月続いて新しい島が出来た。ネットでググると山体崩壊の津波はたくさん出てくる。アラスカの湾では、急斜面が崖崩れを起こして対岸に津波が押し寄せた記録もある。地震も噴火もなかった。しかし、アラスカでは深さが0kmという地震が良く起きる。海中で放電だけ起きたら、どうなるだろう?
電気的地球科学では地下のマグマには高圧電流が流れていると考えている。2018年の地震のない噴火で津波が起きたのは、海底に露出したマグマの電流が海水に流れ、大爆発を起こしたのが原因だ。
SF乱学講座 2024年8月予定
演題:放電 ―電気的地球科学で解明する地震の謎
開催日時:2024年8月4日 日曜 18時15分~21時
会場:高井戸地域区民センター3階第4集会室(京王井の頭線「高井戸」駅下車)
参加費:1000円
内容紹介:地震は放電現象だった。
このブログやnoteで書いてきたことをまとめて解説します。
去年あたりから太陽活動が活発になって来た。一般に太陽風は太陽全体から噴き出していると考えられているが、じつは濃度の差がある。
平均的な太陽活動では赤道付近から太陽風の吹き出しが見える。太陽風には速度が速い、高速太陽風と速度の低い低速太陽風がある。高速太陽風は太陽の高緯度から主に噴出しているが、低速太陽風は赤道から低緯度に吹き出しが集中している。地球にやってくる太陽風の成分は9割がプロトンで残りの1割にアルファ粒子、電子、酸素、炭素、鉄などが含まれる。とくに電子密度に関しては低速太陽風の密度が高い。
高速太陽風は粒子の密度が低い。電子密度も低い。
低速太陽風は粒子密度が高く、電子密度は顕著に高い。
黒点の分布をみると赤道から低緯度に集中していることがわかる。つまり、表面の水素プラズマが抜けた穴から電子が大量に噴出している。太陽表面から離れた場所には太陽コロナ層があるが、コロナ層にはマイナスの電荷があるので、表面から噴き出したプラスのプロトンを加速する。
ちょうど真空管のスクリーングリッドの仕組みと同じだ。ところが太陽風の電子はマイナスなので、加速されない。そのため、低緯度から噴き出した電子を多く含む太陽風はあまり加速されずに宇宙に噴き出しているという仕組みだ。
地球でも太陽と同じように電子が噴出している場所がある。台風の発生個所をプロットすると赤道を挟んで南北の低緯度に集中していることがわかる。台風の原因は電子の湧出だからだ。
台風の発生が少ないアルゼンチン沖はエルニーニョが発生する箇所で、海底火山が噴火している。台風の代わりに火山噴火が起きている。
量子力学の最初に出てくるのが、プランクの量子、光量子仮説、ボーアの原子模型、波動関数、量子跳躍、パウリの排他律、不確定性原理、シュレディンガー方程式といった一連の概念だ。一つでも欠けると量子力学は成り立たない。でも、これらが生まれたのは、いずれも中性子が発見される以前であることにほとんどの人は気が付いていないのではないか?ニュートリノが発見されるのは、このずっとあとになる。そして不思議なのは、そうした意味が後付けのように付け加えられることだ。
不確定性原理がその代表例で、シュレディンガー方程式が主張された後、確率波が収束するのはいつなんだ?という疑問を解決するために考えられた。シュレディンガー自身は自分が主張している方程式が現実の現象とどのようにリンクしているかは考えなかったようだ。それもそのはずで、シュレディンガーは統計力学を1個の粒子に当てはめただけだったからだ。ネコを持ち出して、その矛盾を指摘したり、晩年は「量子力学は統計力学から生まれ、統計力学に帰る」と言った。
ドブロイの波動関数はアインシュタインの光量子仮説という曲がりなりにも根拠があった。波と考えられている光が粒子の性質を持つなら、粒子とされている電子が波の性質を持ってもいいではないか?論文を読んだアインシュタインが納得したらしい。
しかし、パウリの排他律と量子跳躍ではこの仕組みを説明できなかった。現在でも、シュレディンガー方程式から導出できると主張されるが、そのはっきりとした仕組みは説明されていない。
量子跳躍の根拠はバルマーが発見した輝線スペクトルだ。希薄な水素などのガスをガラス管に入れ、高電圧をかけると発光するが、そのときのスペクトルが飛び飛びの波長をとる。この原因は軌道電子の取る軌道半径が飛び飛びであるからだと主張された。ボーアの原子模型とラザフォードの原子模型の大きな違いだ。なぜ飛び飛びの半径を持つか標準理論では現在でもわかっていない。SEAMでは原子核にニュートリノが入射する際に放射されるガンマ線の定在波が原因だと主張している。
パウリの排他律は同一軌道上に同じスピンをもつ電子は入れない、というルールだが、これも理由が定かではない。電子のスピンは最初電子が自転していると想定されたが、途中から自転という物理現象ではなく、数学上の概念に変わった。なぜ自転から概念に変わったのかと言えば、磁場が発生する状態では電子の自転速度が光速を超えてしまうからだ。また、電子の大きさが確定できなくなったこともある。古典物理では電子の半径は明らかだったが、量子力学では不定になってしまった。これも電子が確率分布として捉えられるようになった結果だ。
なぜ同一軌道に同じスピンをもつ電子が入れないのか? SEAMなら答えは簡単だ。まず、原子核のプラスとマイナスにゆるくつながれた電子が、ガンマ線の定在波の谷間に落ち込んでいる。このゆるい束縛された状態で電子は周囲からの電磁波の影響で小さな半径で回転する。これがスピンだ。電子は周囲の電子に対して、反発するので、一番近い電子とは反対側に回転する。たとえば、もっとも内側の軌道では原子核を挟んで2個の電子が小さな半径でスピンするが、このとき互いに電気的反発力を及ぼし合うので、スピンは異なる向きになる。幾何学的には非常に複雑な軌道を描くことになるだろう。複数の要因から軌道電子はカオスの状態にあると考えられる。予想するのは難しいが、けっして霧や雲のような状態ではない。
電子軌道は原子量が増えるほど複雑になる。原子核の構造も球ではなく、凸凹になっていくからだ。
量子もつれはその根拠となったパウリの排他律を無視するように、まるで魔法のルールとして考えられている。量子もつれという言葉をネットで見るたびに量子力学の迷宮の深さを感じざるを得ない。
現在考えられている量子コンピューターには、大きく分けると2つのタイプがあります。ひとつは量子エンタグルメントという量子力学の仕組みを使った非常に速く動作するコンピューターです。量子エンタグルメントー量子もつれは、2つの粒子が、もつれの関係にある時、片方のスピンがわかれば、もういっぽうのスピンも瞬時にわかると言うものです。粒子同士がどんなに離れていても、もつれ状態にある粒子のスピンはわかるので、超光速で計算が出来る可能性があります。しかし、このタイプの量子コンピューターはまだ実現されていません。
もうひとつは、行列計算と線型方程式が同じ結果をもたらすという量子力学で得られた数学上の特性です。1920年代に量子力学が考えられていた時、ハイゼンベルクが原子内部の電子を行列式で計算しました。行列式は複数の計算を行うための計算方法です。ハイゼンベルクの行列式が作られた後、すぐにシュレディンガーが同じ電子の計算方法を線型方程式で考えました。線型方程式とは1回の計算で一つの答えが出る計算方法です。じつは、ハイゼンベルクの行列式とシュレディンガーの方程式は、どちらも正しくて、同じ結果を表すことがわかりました。
行列式の計算は、たくさん計算を行う必要がありますが、シュレディンガー方程式は1回の計算で済みます。現在使われているコンピューターは、一度に1回しか計算できません。正確に言えば、コンピューター内部では情報の単位が8ビットです。64ビットCPUでは情報を8個まとめて計算しています。これだけでも初期のコンピューターから見れば速いのですが、量子コンピューターは何百倍もの8ビットを一つにまとめ、1回で計算することが出来ます。これが量子コンピューターの計算が速いと言われる理由です。
しかし、この方式の量子コンピューターはたくさんのビットを1度に計算する半導体部分が、線型方程式に相当するため、特殊な設計が行われます。そのため、計算できる情報に得意不得意がでてきます。すべての計算に向いているわけではないのです。現在では、この部分を従来のコンピューターを使いソフト的に処理する量子コンピューターも提案されています。
量子コンピューターと言っても、いま実現されているのは、数学の行列式と線型方程式の関係を使ったもので、その肝心な計算する部分はアナログ式と言えるものです。なぜ、このような量子力学とは本質的に関係のない計算方法を「量子コンピュータ」と言ってもてはやすのでしょうか?
じつはスーパーコンピュータが開発される過程で、パイプライン処理が実装されてきました。CPUの演算器で計算させる前に、バッファ内部でデータを並べ替え、より高速で処理できるようにする方法です。パイプラインは現在では普通のCPUにも取り入れられていて、家庭用コンピュータをかつてのスーパーコンピュータ並みの速度にしています。パイプラインと64ビット方式による速度アップは限界に近付いたと言えます。それで、一度に8ビット x 16の演算を行える128ビットCPUも考えられていますが、どうせならもっとたくさん処理できないかと考えた結果が量子コンピューターだったわけです。これは多ビット処理CPUと言ったほうが適切ですが、おそらく量子という言葉をつけておくと、予算をたくさんもらえるといったメリットを狙ったものでしょう。量子力学の間違いが世間に知られていけば、このような妙な呼び方はなくなるはずです。