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相対性理論の登場前、物理学上重要なマイケルソン・モーレーの実験がある。この実験装置は光を90度ちがう方向に飛ばして、その位相差を見ることだ。1887年に行われた。当時としては非常に精密な装置だった。
現在では、写真のように比較的簡単に製作できる。
見づらいが、干渉縞も現れた。装置を回転させても干渉縞に変化はない。エーテルはないのだろうか?
エーテルを発見するために組み立てたわけではない。これで何をやるか? 乞うご期待。
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陽電子(positron)について考えてみたい。陽電子はプラスの電荷を持つ電子だ。自然界ではあまり存在しない。電子と陽電子がぶつかると消滅するからだ。対消滅という。陽電子は人工的に作ることが出来るが、電子とペアで出来るため対生成と呼ばれる。
恒星内部では陽子と陽子が融合するp-p反応(p-p chain reaction)が行われているという。p-p反応では陽子と陽子がぶつかって、重水素原子核ができる。陽電子も発生する。
p + p -> D + e+ + ニュートリノ
しかし、この反応は140億年かかる。最近では140億年も待てないため、陽電子を得るために電子ビームをタングステン結晶に打ち込む方法が使われている。電子ビームをタングステン結晶に打ち込むと制動放射でガンマ線が発生する。結晶内部で発生したガンマ線はタングステン原子核の近傍を通ると対生成で電子と陽電子を発生させる。電子ビームと結晶の角度を調整することで、効率よく陽電子が発生する。対生成はエネルギーと物質を等価と見る相対性理論に見合っている。
ところで、陽電子に似たミュー粒子がある。ミュー粒子は宇宙線が地球大気に突入するときに生成され、105.6MeVという高エネルギーを持つ。平均寿命は2.2×10-6秒と短い。ミュー粒子には、陽電子に崩壊するミュー粒子(+)がある。
ミュー粒子(-)→電子+ミューニュートリノ+反電子ニュートリノ
ミュー粒子(+)→陽電子+反ミューニュートリノ+電子ニュートリノ
ミュー粒子の作り方をJ-PARCセンターの記事から紹介しておく。まず、高エネルギーの陽子ビームを炭素にぶつけ、パイ中間子を作る。パイ中間子を超伝導磁石の中を通すと崩壊してミュー粒子に変わる。ミュー粒子には磁極がある。
パイ中間子は、電気的地球科学では原子核内部で陽子と陽子を結合させている電子だ。磁極があるということは、ミュー粒子は内部に電荷と角加速度を持つということだ。「パイ中間子を超伝導磁石の中を通す」ことでサイクロトロン運動をしているのかもしれない。質量が電子の200倍あるのではなく、サイクロトロン運動をしているために大きく見えるのだ。
ミュー粒子は非常に短時間でミューニュートリノと電子ニュートリノを放出して、電子に戻るということは、ミュー粒子は2重の変異を生じた電子そのものであるといえる。ニュートリノは電界のパルスだから、電子の急激な変化により生み出されると考えられる。
いっぽう、陽電子は静止した状態でためておくことが出来る。半減期はない。電荷だけがプラスの状態の電子だ。陽電子と電子がぶつかるとガンマ線を放出する。電子と陽電子は消えてしまうとされている。
また、反陽子と陽子は対消滅するとガンマ線とパイ中間子になる。同じ反物質による対消滅でも、陽子の場合はパイ中間子が残る。ミュー粒子を発生させる際にもパイ中間子が登場した。パイ中間子はミュー粒子を経て電子(陽電子)になる。
うーむ、もしかすると陽子は電子がなんらかの変化を遂げたものかもしれない。また、対消滅、対生成が間違いない反応であるなら、電界を伝える媒質が存在する。エーテルなのだろうか?
自然界には4つの力があるとされる。
重力
電磁気力
核力―強い力
核力―弱い力
しかし、電気的地球科学では、次のように理解している。
重力→宇宙空間では電気引力・斥力、地球上では電磁質量を使ったシューマン共振による加速度の発生
強い力→陽子と陽子を電子が直接結びつける力*
弱い力→陽子と電子が結びつく力*
*いずれも電気引力・斥力
つまり、4つの力はすべて電磁気力ということになる。4つの力を統一するのは現代物理学の目的のひとつだが、そもそも、重力を勘違いするところから始まっている。はじめから、すべて電磁気力で説明がついた。大統一理論はなかったわけだ。
電気的地球科学では、地震のメカニズムを岩盤内部での放電としている。余震も分極状態になった岩石の圧電効果と考えている。放電を引き起こす電流は、マントルの相転移で生じる電子の湧き上がりだ。地震のメカニズムはわかったが、予知はできるのだろうか?
マントルから湧き上がってくる電子の移動は、震源の移動としてみることが出来る。深発地震を注意深く観測すれば、地震の起きる場所と時期が予測できるのではないか、と考えたことがある。しかし、深発地震がほとんどなく、いきなり10km付近で地震が起きる場合もある。熊本地震がそうだった。
また、日本列島周辺では、日本海の対岸北朝鮮とロシアの国境付近から紀伊半島にかけての線上が、深発地震の起きる場所になっている。下は2010~2017までの震源を震度ごとにプロットした図だ。
300km~400km(USGSのデータから)
100km~300km
50km~100km
上の図を見るとわかるが、徐々に深度が浅くなるにつれて、震源が紀伊半島沖合いを中心にして東に回転するように移動していることがわかる。物質の移動もあるが、電子がローレンツ力で引かれているために起きている現象だ。地球の自転に引きずられ、マントルで発生した物質の沸き上がりが東に移動していると考えられる。東北の太平洋側で地震が多発するのは、この沸き上がりの存在があるからだ。
しかし、これだけ地震が多発していると、予測することは困難だ。個々の深発地震と浅く強い地震を関連付けることが難しくなる。
ところで地震はファラデーモーターのコアになっているマグマからあふれた電流の放電だと指摘した。M6以上の地震は、地球の自転速度との関連が強い。下のグラフはIERSが毎日測定しているLOD(length of day)のグラフだ。世界標準時なので約9時間遅れであることに注意してほしい。
4/8以降が予測
LODのグラフは下になると1日の長さが短くなっている。つまり自転速度が速くなる。グラフが下向きから上向きに変化するあたりで地震が起きやすくなる。LODの周期は約2週間だ。通年での変化もある。これをうまく使えば、地震の起きそうな日を予測することが可能だろう。場所については、不明だが。