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中国バイクがやってくる
May 22nd, 201280年代、日本のバイクメーカー4社は文字通り世界を席巻していた。高性能バイクの代名詞とも言われた「日本製」バイクは世界中のライダーを魅了していた。それが90年代に入ると少し様子が変わってくる。ヨーロッパメーカーの復権だ。最初はトライアルというマニアックな分野から始まった。
GASGAS、モンテッサ、ファンテックといった小企業が日本製トライアル車に対抗できるマシンを出してきた。元々ヨーロッパには日本製バイクが入る前から、小さなバイクメーカーがたくさんあった。ヤマハ、ホンダの高性能トライアルマシンに圧倒されたかと思われたヨーロッパメーカーが90年代に入って、続々とニューマシンを投入し始めたのだ。
当時のヨーロッパ製トライアル車の特徴は、異常なまでの軽量化だった。TYやTLRが頑丈な構造を持っていたのに対して、GASGASなどは、まるで自転車の部品のような華奢なパーツを使い、徹底した軽量化を図った。すぐに日本メーカーも軽量化に追従していくが、ヨーロッパ車の徹底ぶりには、当時びっくりした記憶がある。90キロ前後あったトライアル車は、年々軽くなっていき、60キロ台になった。
90年代はロードバイク、モトクロッサーもヨーロッパメーカーが復権してくることになる。21世紀になって、未だに日本製バイクは、高性能を誇っているが、かつてのシェアはなくなった。ヨーロッパメーカーとの価格差がほとんどなくなったためだ。
60年代に始まって80年代に最高潮を誇った日本製バイクは、当時の高性能バイクだったヨーロッパメーカーに対して圧倒的な価格差で市場を占有した。つまり安くて速いのが日本製バイクだった。これは4輪も同じで、フェアレディZがプアマンズポルシェと呼ばれたことからも明らかだ。
90年代は、日本経済がバブルを経験し、賃金が上昇、円ドルレートもかつての円の安さがなくなった時期だった。日本製バイクから安さがなくなっていくことが、ヨーロッパメーカーの復権を促したとも言える。
いま、60年代後半の日本メーカーの位置に立っているのが、中国のバイクメーカーだ。3年ほど前に中国製バイクを色々と調べてみた時には、正直がっかりした。一番まともだったのが、XLそっくりの空冷バイク。でも異常に重くて、パワーもない。
それが去年のモデルから急激に変わった。オフロードバイクではSHINARY、ORIONそしてXMOTOSの3メーカーが突出している。エンジンが水冷になった。エンジンを供給しているのは1社だけらしく、みな同じエンジンを使ったモデルを出してきた。
そのなかのXMOTOSからサンプルが今月末に届く。出力19kWで115Kgという日本車に近いスペックだ。かなり期待している。
VRM175
May 10th, 2012ようやくVeeRubberタイヤの在庫も減ってきて、今年の注文を入れる予定を立てている。そこで見たのがこれ。VRM175、FIM規格タイヤだ。

一見するとただの山の低いモトクロスタイヤみたいだが、良く見るとサイドのブロックが妙にたて込んでいる。エンデューロタイヤは排土性とトラクションを両立させるために、ブロックの間隔を空ける傾向にある。VRM175のサイドだけ見るとまるでトライアルタイヤのようになっている。
まだ履いてみたわけでもないが、ブロックパターンとVeeRubberのゴム質から予想すると、これは軟質路面用で、woodsでのトラクションを狙ったタイヤではないかと思う。空気圧を下げるとロックもいけるような気がする。とりあえず、注文して見ることに。
2012.8.28
VRM175が入荷しました。実際に見るとブロックが非常に頑丈で、ハード路面用にぴったりでした。月山エンデューロコースで使用しましたが、石の上でのグリップがたいへんよい印象でした。
木古内練習ルート
May 1st, 2012
うちの近所は、1分走ればすぐに山の中というロケーションだ。でも斜面が急なのでなかなか通り抜けるルートが少ない。それで、去年から気になっていた道に行ってきてみた。少し押しが入ったが、なんとか上の道路まで通り抜けることができた。なんか木古内の練習にちょうどいい感じ。