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Soft66LCをBCLに使うためのヒント
March 20th, 2013
Soft66LC4がリリースされて約1年経ちます。おかげさまで約300台くらい出荷しました。当初、Soft66ADをリリースしたころは、主にアマチュア無線の用途で使用するユーザーが多かったのですが、最近はBCLで使用される方も増えてきたようです。アマチュア無線の場合は、バンドに合ったダイポールアンテナなどを使用する場合が多く、SDRのメリットを十分に活かせる受信環境でした。ところがBCLの場合は、広帯域のアンテナを使う場合があって、場合によっては受信に支障がある報告も受けています。
とくにアクティブアンテナを使って受信すると、抑圧、混変調が起きる例があります。これは、SDRの多くが共振回路をもたないために現れる現象です。ヘテロダイン式受信機では、アンテナ入力のすぐ後に同調回路を持っています。ここである程度のフィルタがかかるために、強力な信号が近傍にあっても、目的信号に影響を与えることは少ないのです。ところがSDRでは、同調回路ではなくバンドパスフィルタを使っています。そのため、バンド内に強力な放送局があると、ミキサーで飽和しやすくなります。Soft66LC4では、RFアンプにアッテネーターが入っていますが、アクティブアンテナを使うとゲインがありすぎて、アッテネーターも効果を失ってしまいます。
Soft66LC4の性能を十分に活かすためには、プリアンプのないアンテナを強くお勧めします。プリアンプが入っていてもマグネチックループアンテナのようにアンテナ自体に共振機能のあるタイプは、大丈夫です。また簡易的なプリセレクタは非常に受信性能を挙げる効果があります。
サウンドカードも受信性能を左右しています。SDRのダイナミックレンジは、サウンドカードの性能で決定されます。16bitより24bitのほうが良い結果を得られます。アンテナ、受信機側ではなるべく増幅を減らし、サウンドカードのダイナミックレンジを広くするのがSDRで受信する場合のコツです。