マナブスクール! というよりタイヤの秘密
November 17th, 2013先週は、JNCCランキング2位の渡部学さんのライディングスクールを受けました。実践的な指導で、たいへん勉強になりました。
ライディング以上に参考になったのは、タイヤセッティングです。以前から、鈴木監督のタイヤが妙にへこんでいるのを見て、気になっていたのですが、マナブさんのタイヤも同じでした。
手で押してみるとベコベコにやわらかい。フロントよりもリアが柔らかかった。聞いてみると、わざとへたったムースを入れているとのこと。「リムで走っているようなもの」というとおり、空気圧に換算すると、パンク状態といってもいいほど。
どうしてなのか、気になりながら、講習を受けていましたが、ガレ場の上りでスタックしたときを想定して、押す練習をしたときにわかりました。この写真は、私がやっているところですが、VRM211B TACKEEでは、スタックしないで上ってしまいます。
マナブさんが押すお手本を見せてくれたのですが、タイヤがグリップしない、というかタイヤが逃げているのを見て気がつきました。
遠心力でブロックを地面に押し付けて走っている。
これがパンク状態に等しいタイヤがグリップを得ている理由です。遠心力のほとんどないスタックからの発進では、ブロックがロックに押し付けられていないので、グリップがないのです。
非常にハイスピードで走るライダーだけが可能な、遠心力によるグリップ。とても自分のような低速ライダーでは想像できない領域を垣間見ることができました。
(画像は主催者からもらいました)
ちなみに翌日の講習では、ブレーキターンからアクセルターンで、コンパクトに曲がる練習をしました。雨でどろどろの路面なので簡単にターンできるかと思ったら、なんとTACKEEのグリップが良すぎる。ブレーキターンからアクセルを開けると、グリップしてしまって外側に押し出されてしまう。隣でやってたO田君も、「だめだ、グリップする」と同じタイヤで同じ現象。思いっきり倒して、クラッチをガンとつないでなんとかターンできるようになりました。
ハーフムースの材料入荷
October 14th, 2013ハーフムースの材料、EPDMスポンジゴムが入荷しました。リアタイヤ1本分で5000円(
送料込)です。適応サイズは140/80-18です。2.75-18のチューブはアマゾンから買うと安いです。5セットしかありませんので売り切れたらごめん、です。ご希望の方はメールください。
輪切りムースをあけてみた
August 29th, 2013輪切りムースが入れた後、どうなっているかみてみた。EPDMスポンジを自分で切って入れたフロントをあけてみると、こんな感じになっていた。
1個はずして、元の輪切りと比べてみると、見事にタイヤ内部の形に整形されている。
ちょっと、圧力が低くなってきたので、1個追加した。この調子だと、しばらくこのまま使えそうだ。
TACKEE + ハーフムースで走ってみた
July 29th, 2013VRM211B TACKEE + ハーフムースをはいて、月山エンデューロの準備と手伝いでコースを走ってみた。タンク3つ分走った。空気圧は0.4kg/cm2。水没したのは、別にしてTACKEEのグリップに感動した。
ガレの登りでは、シフトミスで止まってしまっても、らくらく再スタートできる。特筆するのは、マディ。スタート後、数百メートルがドロドロ。ガレ場の上り口は、助走部分がドロドロで、スピードが乗らないで、上りきれないバイクが続出した。
TACKEE + ハーフムースは、スタックしたバイクをよけながら、するすると登っていける。非常に排土性のよいトライアルタイヤのようだ。ブロックが刺さる点のグリップではなく、タイヤサイドが変形して、トレッド面が路面にへばりつく、面のグリップであることがよくわかった。
FIMタイヤだからモトクロスタイヤよりもグリップが悪い、というのは、TACKEE + ハーフムースには当てはまらない。むしろ、ロック、ウッズでの有利性は、こちらのほうが高いかもしれない。
走行後のタイヤの減り。KTM125なので、少なめだろう。
Tackeeを活かすハーフムース
July 19th, 2013VRM211B TACKEEは、柔らかなコンパウンドでトライアルタイヤのようにグリップする。そのためには、低圧で使用しなくてはいけない。0.2~0.6程度の圧力が望ましい。低圧でチューブを使用するとリム打ちでのパンクが心配になる。
そこで、ハーフムースを作ってみた。材料は、EPDMスポンジゴム、0.12g/cm3とチューブ2.75-18だ。
まず、画像のように幅9センチ、厚さ5センチのスポンジゴムをカット。角も落としてやる。ビードストッパーは2個入れる。
シリコングリースを塗って、タイヤに押し込んでやる。次にチューブを入れるが、2.75-18という細めのチューブをリムの内側に収まるように注意深く入れる。
TACKEEコンパウンドは、柔らかいのでタイヤを入れるのも簡単だ。チューブに空気を入れるとビードが出る。この辺は、チューブタイヤと同じ。
これが0.2kg/cm2でのタイヤの状態。手で押してみると非常に柔らかい。5センチ厚のムースが外側に入っているので、チューブがパンクしても走行できる。
エアチューブの柔らかさとムースの対パンク機能が備わったハーフムース。これで、チューブが1200円、スポンジゴムが3000円。5000円以下で、作れてしまう。
Soft66LCをBCLに使うためのヒント
March 20th, 2013
Soft66LC4がリリースされて約1年経ちます。おかげさまで約300台くらい出荷しました。当初、Soft66ADをリリースしたころは、主にアマチュア無線の用途で使用するユーザーが多かったのですが、最近はBCLで使用される方も増えてきたようです。アマチュア無線の場合は、バンドに合ったダイポールアンテナなどを使用する場合が多く、SDRのメリットを十分に活かせる受信環境でした。ところがBCLの場合は、広帯域のアンテナを使う場合があって、場合によっては受信に支障がある報告も受けています。
とくにアクティブアンテナを使って受信すると、抑圧、混変調が起きる例があります。これは、SDRの多くが共振回路をもたないために現れる現象です。ヘテロダイン式受信機では、アンテナ入力のすぐ後に同調回路を持っています。ここである程度のフィルタがかかるために、強力な信号が近傍にあっても、目的信号に影響を与えることは少ないのです。ところがSDRでは、同調回路ではなくバンドパスフィルタを使っています。そのため、バンド内に強力な放送局があると、ミキサーで飽和しやすくなります。Soft66LC4では、RFアンプにアッテネーターが入っていますが、アクティブアンテナを使うとゲインがありすぎて、アッテネーターも効果を失ってしまいます。
Soft66LC4の性能を十分に活かすためには、プリアンプのないアンテナを強くお勧めします。プリアンプが入っていてもマグネチックループアンテナのようにアンテナ自体に共振機能のあるタイプは、大丈夫です。また簡易的なプリセレクタは非常に受信性能を挙げる効果があります。
サウンドカードも受信性能を左右しています。SDRのダイナミックレンジは、サウンドカードの性能で決定されます。16bitより24bitのほうが良い結果を得られます。アンテナ、受信機側ではなるべく増幅を減らし、サウンドカードのダイナミックレンジを広くするのがSDRで受信する場合のコツです。